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4. 龍谷大学の図書館について-②

② 図書館の所蔵品について (寫字臺文庫を中心に)

所蔵品には、国宝『
類聚古集(るいじゅうこしゅう)(平安時代・伏見天皇勅撰万葉集)全16冊』を始め、重要文化財としては『念佛式(1135年)1卷』や大谷探検隊将来品で前涼国の使者が西域諸国歴訪の記録書である『李柏尺牘稿(りはくせきとくこう)(328年・ローラン出土)』等があり、また『平家物語 全12卷(室町初期)注①』や浄土教にとって最も重要な仏教書で遣唐本最古といわれる『建長版(けんちょうばん)(1253年)往生要集全 6帖(おうじょうようしゅう) (源信著)注②』や平忠重(たいらのただしげ )が延徳2年(1490年)に書写した『つれづれ草』等々 枚挙にいとまがありません。
   
  国宝 類聚古集
龍谷大学大宮図書館蔵

注①
平家物語』の写本の完本は、現在国内に6点しか確認されていません。

その中でも室町初期の現存最古の重要な伝本である事から、戦後初の大全集『
日本古典文学大系(岩波書店刊)』の「平家物語上下2巻」の底本にこの『龍大本』が選ばれています。
この岩波書店の『平家物語上下2卷』は、金田一春彦を含む当時一流の国文学の権威である4名の執筆陣が、現存する6点を全て調べ精査した結果「龍大本」が文体や書体及び増補の内容から最も古く、書写された年号や「沙門覚一(さもんかくいち)」の奥書も有る事から原本に最も近い」という結論が16ページに亘って解説され選ばれています。


注② この『往生要集』も同様に『日本思想大系(岩波書店刊)』の「源信」1卷にこの『龍大本』が最も古く優れた思想の底本として選ばれている事が冒頭に詳しく書かれています。
源信は、平安時代末期の延暦寺の僧でこの『往生要集』を寛和元年(985年)に著し、その100年後に中国に伝わり、宋の皇帝に絶賛され、中国で流布し、「恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)」の称号を与えられた希有な書なのです。


その他に『
解體新書(かいたいしんしょ)全5冊(1774年の初版本)』(170セットが刷版されたが完本は数点のみと言われている)『舎密開宗(せいみかいそう)(1837年)』『算用記(さんようき)(1600年頃)』などの医学・化学・数学などもあり、『英國志(えいこくし)』や『独逸(逸は旧字体)語學(どいつごがく)』などのヨーロッパ学も幕末から明治初期にかけて講義が行われている記録があります。

   
  解體新書
龍谷大学大宮図書館蔵


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